東京難民を見ました。 レビュー

大学生だった男性が坂道を転がるがごとく転落する物語です。

こういった話は、もはや割と身近な感じになってきました。真面目にやれば報われる社会ではなくなってきているからです。真面目にやってもうまくいかないという人がいますし。
私は、生きていく上で苦しい事は、時間がすぎるのをまつ生活のように感じます。夢中になればむしろ時間が足りなくなるものです。しかし、生きていくためにそういった事に時間をさかなければいけないのは苦しいです。
また、仕事で苦しかった事は自分を殺さないと新参をうけいれない職場です。とても息苦しく耐えられませんでした。そう考えるととこの物語の主人公は職場に恵まれたともいえます。わりと適応して話せる仲間をつくっていますからね。
ホストになって知り合った女性が転落してしまうのですが、そこでホストの主人公が好きだったというような言葉があります。
あれは傷つきますね。しかし多くの人達は何かに属して付加価値がついているのはまぎれもない事実であるように思います。
逆に、何かに属さなければ何の価値もない。私はそれは怖い事だと思うのです。属さないでも好きになってくれる人がいい。肩書ではなくて自分を見てほしいと思うわけです。

☆☆☆3.8